キシリトール神話の危険

歯に良いことを謳ったキシリトール・ガムはいろいろあるけれど・・・・。
虫歯の原因(歯垢は虫歯の原因なの?)
キシリトールが虫歯の原因にならないことは一般によく知られることになりましたが、キシリトール・ガムを咬めば虫歯にならないとか、キシリトールを食べると丈夫な久歯ができるなどと少し誤った理解をされている方がずいぶんおられます。そこで、虫歯の原因から考えてキシリトールに対する正しい理解をしていきましょう。
一般に砂糖(スクロース)を食べるとお口のなかにいるミュータンス菌が砂糖を材料に不溶性グルカンを作って歯の表面に付着し、歯垢(歯の汚れ)を作ります。この歯垢の中でミュータンス菌は酸を作り、歯の表面の酸性の度合い(phの値)を下げ、より酸性な状態(ph 5.5以下)になって、歯のエナメル質を作っているハイドロキシ・アパタイトと呼ばれるカルシウムが急激に溶けだすことによって、虫歯の原因となると言う図式です。
そこで誤解を招いているのは歯磨きさえきちんとして歯垢をとれば虫歯にならないという思い込みです。また実際よく磨けていると言う人でもかなりの歯垢を取り残しているのが事実なのことと、あわせて多くの人たちが歯磨きは毎日きちんとやっているのにと思っている現状を踏まえた上で歯垢と虫歯について考えなくてはなりません。
たとえばスクロース(砂糖)は不溶性グルカンおよび酸をつくりだす両方の材料となりますが、歯垢の素になる不溶性グルカンを作らなくても酸を作るグルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)でも砂糖と同程度の虫歯の発生することがわかっていて、このことから歯垢が直接の虫歯の原因ではなく、酸ができる状況か否かがもっとも重要なことだということです。そうなると歯磨きは意味がないのではないかという疑問に直面してしまいますが・・・。

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